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江藤拓 ·自由民主党・無所属の会 ·農林水産大臣

参議院農林水産委員会(2025-05-13)での発言

第217回国会 ·第第8号号 ·2,353字
○国務大臣(江藤拓君) 備蓄米をもう出したことが今まで一度もありません。初めてのことでありますので、緊急的な対応ということで二十一万トン出しました。とにかく、もう集荷業者では二十一万トン足りないというので、足りない分は出すということで出しました。そうなると、ところてん式に押し出されるんではないかというふうに、当初は正直そう思っておりましたが、そうはならなかった。非常にまだ、備蓄米を出しても、やっぱり滞留している状況は変わらない。  ただ、のんびりしているわけではないんですよ。もう毎日、本当にもう飽きるほど、なあ、局長、もう嫌になるほど、彼の顔を見たくないほど、事務次官と彼の顔を見たくないほど毎日のようにこの話をしております。  ちょっと、例えば集荷業者を省いて卸に直接出したらどうかというようなことを少し言われましたけれども、考えなかったわけじゃありませんよ。しかし、六百社います、六百社。そして、卸の方々は届出制なんですよ。そして、その方々に対して、じゃ、多くの方々が入札に参加したら価格は上に向かうのか下に向かうのか、それはもう入札ですから。  もう一つの意見としては、入札にしないで国が指定した値段で出したらいいじゃないかという意見もあります。省内でも当然検討しました。しかし、これは食管法にまさに戻るという話です、国が価格を指定するわけですから。そして、備蓄米は国民の共有財産なので、緊急事態に備えるためのですね、国民の、国家の財産を民間に売り渡す場合は競争入札に付すというのは財政法上の基本ですよ。ですから、これもなかなか変えられない。  だから、いろんなことをもうとにかく、このまだ、出して一か月半ぐらいたちましたけれども、本当に議論百出というのはこのことでありまして、こんなアイデアもある、こんなアイデアも、これはできないか、あれはできないか、極端な話、もう全部取っ払って国から直接小売に渡せないかとか、そんなことまでですね。意見も聞きました、卸の方にも小売の方々にも。そうしたら、卸の方々も、そんなことされても我々は混乱するだけで困りますと、そういうふうに国が決めても我々対応できませんと、大手の卸の方々でさえそう言って断られてしまいました。  ですから、あらゆる方策を考えていきましたが、しかし、結果が出ていないんですから、このことについては何度も申し上げております、批判もされますが、私はやっぱり申し訳ないと思っていますよ。テレビで、お年寄りは米は買えないとか、それとかお母さんたちが子供たちに十分お米を食べさせられないとか、今日の議論の中でも、農林水産省は国民に安定的に食料供給する責任を負っているんだということが基本法、基本計画の理念の中にもはっきり書いてあるわけですから、そういうことを考えると、何とかしようと思って必死になって考えております。  これから第四回目の入札、詳細についてはまだ詰め切れておりませんが、どのような工夫ができるか考えますよ。その例えば一年以内の買戻しについていろんな御意見があることも承知をしておりますし、様々な入札条件についても考えた方がいいという意見もありますが、ただ、最初に私が申し上げたのは、ほかに手がなかったんですよ、ほかに手がなかった。備蓄米には本来果たすべき役割があるにもかかわらず備蓄米を出したわけですから、最後までしっかり責任を持とうと思っておりますが。  しかし、これから先、中間流通が複雑化しているとおっしゃいますけれども、卸は直接渡されても困ると言う、そして、小売の方々は、大手のスーパーであっても二、三日分の量を定時定時で持ってきてくださいと、置く場所がありませんから。例えば、いきなり大手スーパーの店頭に一万トン持ってこられても、置く場所がないんですよ。保管もできませんしね。ですから、小売は少しずつ定時にちょこちょこ持ってきてくれと、卸の人たちは承れないと。ですから、どうしても従来の集荷業者の方々に集荷をしていただきました。  ちょっと長くなって恐縮ですが、そして、農林水産省とJAがいかにも悪い、タッグを組んでいるようなことを随分メディアで言われておりますが、我々調査をしましたら、大体、通常の取引であれば二千円弱ぐらい卸はコスト、それからあれを取るんですけれども、今回は六十キロ当たり九百六十一円しか取っていません。全くもうけは出ません、これでは。ですから、集荷業者である全農系は全くの、まあボランティアとは言いませんけれども、もうけは全く考えずに卸に出しているということは、これ間違いない事実なんですよ。  ただ、これ批判するわけでは決してありませんが、他方、卸売の方々は六十キロ当たり七千五百九十三円乗せています、備蓄米に対して。これ加重平均ですから、安い人もいれば高い人もいるんでですね。通常の取引だと、令和三年の米ワーキンググループによるコスト調査によると、六十キロ当たり通常は二千二百円から四千六百円ですか、卸が。ですから、ちょっとここのところは、うんと、うんと。私は何度もお願いしました、この米の流通に関わる方々には。今回、緊急事態として備蓄米を放出するんでありますから、この流通に関わる方々も、なぜ備蓄米を放出をするに至ったかということを御理解いただいた上で米の流通には携わっていただきたいと。  全農は十分私の意思を酌んでくれましたけれども、卸の方々は、突然のことであって、例えばトラックの手配とかいろんなことで、精米の手続とかもコストアップもあったかもしれませんが、もういろんな御理解を更にいただけるように、懸命に毎日、いろいろお叱りをいただきながらも努力してまいります。

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